発症してからではいろいろ難しい問題が発生しがちな認知症。ご自分のリスクを知って、効果的な予防を行いましょう。
認知症は症状が現れた時には、それを認めたくない気持ちになるケースが多い病気です。ところが、現在の認知症治療は進んできており、早期に発見して的確な治療を行うことで症状が進むことを止めることができる可能性があります。さらにリスクをあらかじめ知っておくことで、発症を大きく遅らせる効果的な予防を行うことも可能です。備えておくことで、脳の健康寿命も延ばしていきましょう。
脳ドックを行っているからか、当院では認知症を心配されご相談になる患者さんが増えてきています。そこで、認知症のリスクを調べる簡易スクリーニング検査を行うことにしました。当院でこの検査をスタートした時には、全国でも600ほどの医療機関でしか行われておらず、大田区では2院目でした。当院で行っている認知症の簡易スクリーニング検査には、遺伝子を調べるAPOE遺伝子検査と、血液中の特定タンパク質を調べる軽度認知障害(MCI)スクリーニング検査があります。
血液中の特定タンパク質を調べることで、軽度認知障害(MCI)のリスクを早期に発見するための検査です。リスクはA~Dの4段階で評価します。こちらはある程度の年齢になってから受ける検査です。脳ドックと併せて検査することで、より正確な診断が可能です。リスクが高い場合には、生活習慣の見直しなどくわしくお話をうかがってアドバイスをさしあげています。
認知症に関与するといわれている重要遺伝子、APOE遺伝子を調べて、将来の発症リスクを知るための検査です。検査は何歳で受けても大丈夫ですので、若い方にもおすすめできます。リスクが高い場合には、食生活や飲酒などについてアドバイスをさしあげます。
将来のリスクを検査するものですので、リスクが高い場合には生活習慣など日常の中で気を付けていただくことが重要になってきます。そこで、患者さんのライフスタイルやお考えをしっかりうかがった上で、無理のない範囲からできる内容をご相談しながらアドバイスしていくことになります。 将来に治療が必要になった際には、脳萎縮などの有無をCTで検査し、通いやすく信頼できる専門の高度医療機関へのご紹介や、連携をしながら治療を行っていきます。
MCIスクリーニング検査、APOE遺伝子検査どちらも月曜・火曜・水曜・金曜の14時30分から16時の間にご来院ください。
大田区・品川区域にお住いの方でCT検査を行うなら伊藤医院へお越しください