【花粉症治療で注射の治療をご検討の方へ

※長文ですが、ご一読頂き、ご不明・ご心配の点は診察時に何でもお尋ねください。

 

花粉症によるアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の治療は抗ヒスタミン薬の内服や点鼻薬・点眼薬によるものが一般的です。

当院でもこれらの治療を症状に合わせて行っています。
ただ、この治療で効果が不十分でお困りの方(鼻水や咳が止まらない・皮膚のかゆみが著しい・良眠できないなど)や内服薬による眠気などの副作用で生活に支障を来たす方(集中力が低下する・運転することが多く危険を生じるなど)には注射の治療をお勧めする場合があります。

注射治療は主に3種類のものがあります。
① アレルゲン皮下注射によるアレルギー体質改善
② ヒスタミン注射による抗体形成
③ ステロイド筋肉注射

① ・②の治療は当院では取り扱っておらず、ステロイド筋肉注射のみを
行っています。
ステロイド筋肉注射は様々な効能があり、関節リウマチや気管支喘息などの
重症である方を中心に使用されていて、花粉症・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎などにも効果があります。

その反面、副作用発現の懸念もあります。
定期的・長期的な注射により引き起こされる可能性がある副作用として、
糖尿病・骨粗鬆症・副腎皮質機能不全・緑内障・誘発感染症などがあります。
このため、ご自身が糖尿病の方、ご両親などのご親族が糖尿病の方は
原則として注射はお勧めいたしません。
また、1回の注射で起こりやすい副作用としては、若年女性の月経異常・ホルモンバランスの変動による精神変調があります。

症状の重さや皆様の年齢・性別・体質・持病などにより治療内容は変わってきますことをご理解ください。

医療法人社団伊藤医院